青柳稲荷神社
 

青柳稲荷神社は『青柳村誌』によると、1755年(宝暦5年)の創建で、明治22年(1889年)の町村合併令で谷保村と合併される前は、青柳村の村社でした。しかしその後は青柳・石田の両村の氏神として祭られ、現存する本殿と拝殿は、市の登録有形文化財となっています。

本殿は一間社流造の杮葺きで、建築年代は宝暦5(1755)年といわれています。本殿は、江戸時代における村の鎮守としての形態をよくのこしており、また谷保天満宮の本殿・拝殿の細部様式に類似性が認められるため、同一の大工による建築の可能性があり、文化財としての価値が大いに認められます。
 
工事では、既存建物全体の老朽化のため、本殿を除く拝殿・幣殿・本殿覆屋を解体撤去し、新たに拝殿・幣殿・本殿覆屋を新築しました。ただし、既存拝殿に施されている向拝虹梁、木鼻、蛙股は、解体保管を行い、新築した拝殿に再用をしました。なお本殿は、覆屋新築に伴う移動・保管を行うとともに、破損部の修理を行いました