横浜市指定文化財 旧小岩井家住宅主屋および長屋門 
 

旧小岩井家は鎌倉街道に面した鍛冶ヶ谷村(現栄区鍛冶ヶ谷町)に建ち、江戸時代には永代名主を務めていたとされます。
主屋は解体調査中に発見された棟札より、弘化四年上棟の建築と確認されました。また大黒柱礎石下から、埋経札(経典を書いた小砂利)が発見されるなど、民俗的にも貴重な事例でもあります。黒船来航の際、ペリー一行が休息したとの伝承が残っています。主屋は式台付きで、「かみざしき(書院付き)」「なかざしき」「しもざしき」の3間続きの本格的な座敷が式台から連続します。また座敷上以外は厨子2階となっています。
長屋門は江戸末期〜明治期の建築で、正面左側の部屋をどま、右側の部屋を荒床張としています。

これら建物のほか、小岩井家の旧屋敷配置や明治期の家相図を参考に、公園管理施設を配置しています。

  
  園路から主屋方向を見る。主屋手前の建物は管理事務所。
主屋は厨子2階となっており、薬草の乾燥・貯蔵などに使用されていました。
写真奥の葺降ろし部分が式台です。 
  長屋門を「まえにわ」側から見る。解体時は銅版葺きでしたが、痕跡調査により、茅葺に復元しました。 
横浜市立 本郷ふじやま公園
【所在地】   横浜市栄区鍛冶ヶ谷1−20 (根岸線 本郷台駅から 徒歩30分)

【ホームページアドレス】 http://www.hongofujiyama.jp/